春は引っ越しシーズンですね。歩いているとよく引っ越し屋さんのトラック。見かけます。
私は小さい頃から、よく引っ越しをしていました。と、言っても全国津々浦々というわけではなく、せまーい範囲でちょこちょこ移動しているので、東京都から外に出たことはないのですが。。。

昔、不動産屋さんでアルバイトをしたことがあります。販売のほうではなく賃貸の不動産屋さんだったのですが、
間取り図を見るのが大好きだった私には、見きれないくらいに豊富にある物件チラシの山に囲まれ、とても楽しかったことを覚えています。
間取り図を見るのは楽しくてよかったのですが、それまでに経験したアルバイト先とはちょっと違う、独特な不動産業界の空気に触れたことは非常に勉強になりました。
今までは、ある商品に対して、お客さまがお財布からその金額を取り出して、お金を払う。という流れしか見なかったものが、不動産の契約となると、お財布だけでなく年収まで覗き込む仕事になるので、とても衝撃的な体験でした。
何だか、今まで見えていた社会とは、別の社会があるように感じてすごく印象に残りました。

同じように見える日常でも、覗きこむ窓が違うと、こんなにも違う景色にみえるのか。。ということが、まだ社会経験が浅かった私にはいい経験になりました。

さてさて、昔のアルバイトの話しではなく、特技の話しをしようと思ったのです。

特技と言うのかよくわからないですが…。
私、物件探しが得意なんです。物件探しというと幅が広くなりますが、居心地のよい、イイ物件を見つけるのが得意です。

親元にいるときにも引っ越しは多かったのですが、親元を出てからも何度も引っ越しをしています。
その際の物件は当然ながら自分の意志で決定できるので、あれやこれやネットでも探し、不動産屋さんを何軒も回って、新しく出たいい物件情報はないかと聞いたりして探していました。

私が『イイ物件』とするための条件は、
まず、
・風通しがいい。
・陽当り良好。
・窓をあけると、すぐに隣の家の壁。という状態でない。
（朝起きて窓を開けた時に深呼吸するのが気持ちいいような状態になっていること）
・緑がある。
・出来るだけ四角い形。（ハリやかけなどのいびつなところがない）
・玄関のドアをあけてからまっすぐに進んだところに水場がない。
その他、あともう少しだけあるのですが、何度も引っ越しをした経験と、友人・知人で引っ越しをした人からの情報等を元に
自分なりの条件が出来上がっていきました。

上記の条件に家賃や立地なども加わるので、なかなか難関になるのですが、ジーっと粘り強く探します。
そうすると、ふさわしい時期にふさわしい物件がポコっと出てくるんですよねー。不思議と。

そして、出てきた物件は必ず、内見に行きます。
その物件に行くまでの道程も、周辺をよく観察し感覚のアンテナ全開で進みます。
この時点でアウトなものは、お部屋が良くても私はやめます。
例えば最寄り駅から物件までの道のりで、何となく嫌だなぁ。と感じたとします。
もし、その物件を借りてしまうと、駅を利用する時は「嫌だな。。」と感じている場所を何度も通る事になってしまうので、
それは避けたい項目になるのです。

そして、道程には何も嫌な感じを受けなかった場合は、やっと部屋の感じを見ます。非科学的ですが、ひたすら皮膚感覚でこの部屋が気分がいい部屋かどうかを見極めます。窓を開けたときの景色も確認し、息を吸っていい気分になるか確かめます。
部屋の真ん中にいて全体を眺め、その部屋に住んだ時の様子を頭の中でイメージしてみて、楽しい様子が浮かんでくるか。そして、そこでくつろぐ自分の姿が想像できるか。そんなことを確かめます。

そうやって見つけると、とても居心地のよい物件と出会う事ができます。

恵比寿に移転する際も、同じような方法で探しました。
場所を恵比寿。と決めてからは、時間が出来ると恵比寿の周辺を歩きまわり、どこの方面がしっくりいい感じがするかを確かめました。
そして、紹介された物件を内見に行ったのですが、一つの物件はそのビルに近づくと、何となくイヤ～な感じがしだし、エレベーターに乗ったときも、これはマズイな。と感じ、そのフロアについた途端に具合が悪くなって完全に「ダメだこりゃ。」という状態でした。

もう一つはその物件にたどり着く道の途中が、どうもイヤな感じがして、物件自体は良かったのですが、やめました。

最後に気に入って、契約書類まで記入した物件があったのですが、この物件についてはいくら頑張ってもどういう訳か書類が通らず、「この物件じゃない」ということだな。と感じました。
自分の感覚もかなり頼りにしているのですが、時にはこれがいい。と思ってもうまくいかない時もあります。
その時は、その時期じゃない。とかその方角ではない。とか、何かしら、私が見落としているものについて、見えない力が教えてくれてる。と受け取って、無理やり話をすすめないようにします。

結果、その後に現在の物件にたどり着くことが出来たので、「あぁー。こっちがあるよ。というお知らせだったんだな。」と。

 

なんだか、マニアックな内容になってしまいましたかね。。

でも、今のお部屋はいい具合にくつろげる雰囲気があるようで、ほとんどのお客様にリラックスしていただけるので、このお部屋と出会えて本当によかったなぁ。と思っています。

施術の技術もリラックスの重要な要素ですが、環境も大事な要素ですよね。
いろいろな角度からリラックスしていただけるサロンにしていきたいと思います。